木材:アフリカンマホガニー(センダン科 Khaya ivorensisを含むKhay spp.)
■ 分布
マホガニーのことを真正マホガニーと呼び、他の樹種からわざわざ区別して呼ぶことがあります。このアフリカンマホガニーは、同じ科で、木材もマホガニーに似ていますので、偽物のマホガニーというより、マホガニーによく似た木材といえるでしょう。アフリカンマホガニーは、アフリカ各地に分布しており、地域によって樹種も異なっています。K.ivorensisが代表的なものといえます。典型的なアフリカンマホガニーとマホガニーを比較すると、どちらかというとアフリカンマホガニーの方が肌目が粗く、かつ木目が交錯していますので、美しい材面をもっています。とはいっても、天然のマホガニーがほとんどなくなってしまった今日では、アフリカンマホガニーが、天然でもっともマホガニーに近いでしょう。アフリカに産しますが、熱帯降雨林地帯に生育するものがポピュラーです。
■木材
心材の色は淡桃色か濃赤褐色までの幅があり、たまに、やや紫色を帯びることがあります。また、気乾比重0.46~0.80で、やや軽軟からやや重硬まで幅があります。木目が交錯することが多く、そのため、柾目面には“リボン杢”がはっきりと出ています。加工しやすく、上手く仕上げると材面には光沢が出ます。しかし注意しないと切削面が毛羽立ってくることがあります。耐久性はあまり高くありません。
■用途
家具、キャビネット、壁パネル、内装、ボート用の板、高級建具、スライスドベニヤ、合板、オルガンなどの楽器、箱などが知られ、一般的にはマホガニーの代替材として用いられることが多いといえます。
参考(引用):一般財団法人 日本木材総合情報センター