木材:ソフトメイプル類 シルバーメイプル(カエデ科 Acer. sacharinum)
■分布
Acerとsacharinumは材質がよく似ていることから、木材を取り扱う際には総称して、ソフトメイプルと呼んでいます。したがって、ソフトメイプルという名の種があるわけではありません。レッドメイプルは北米東部に分布する広葉樹のなかでは、たいへんよく知られているおり、カナダのクエベックから、南はフロリダ、西はテキサス東部、北はミネソタやオンタリオ南部に分布しています。シルバーメイプルはカナダのブランズウイックから米国のフロリダまで、西に向かっては、オクラホマ、カンサス、ネブラスカに渡って分布しています。
■ 木材
心材と辺材の差はあまりはっきりとはせず、心材は淡褐色で、ときどき、灰色あるいは緑色を帯びたり、かすかに紫色を帯びることがあり、心材はほぼ白色です。年輪はとくにはっきりしているとはいえません。木目は概ねまっすぐですが、曲がっていることもあります。やや重硬で、気乾比重は0.53(シルバーメイプル)、0.61(レッドメイプル)です。したがって、ハードメイプルに比較すると、やや軽軟といえるでしょう。
■ 用途
強さ、硬さへの要求度がとくに高くなければ、ハードメイプルと同じような用途に使われています。家具、箱類、種々の心用材、壁パネル、バターのコンテイナー、その他が知られています。日本へ輸入されているものは、楽器用材などに使われています。
参考(引用):一般財団法人 日本木材総合情報センター