木材:ゴム、パラゴム(トウダイグサ科 Hevea brasiliensis)
■分布
木材の事情を知らない人にとっては、何故木材の紹介記事にゴムがでてくるのか不思議に感じられる方もいるのではないでしょうか。このゴムの木は、勿論天然ゴムの原料ですが、その幹が最近、木材の原料として注目されるようになってきました。ゴムの木材を使ったテーブルなどの家具をそうとは知らずに使っている家庭も多いのではないでしょうか。パラゴムは元々はブラジル原産ですが、今では東南アジアなど熱帯の各地域に広く分布しています。
■ 木材
心材と辺材の色の差はほとんどなく、淡黄白色です。そのため、いろいろな色をつけやすいという特長があります。一方で、変色菌の害を非常に受けやすく、水分の高い状態で少し油断をすると、ひどい場合は黒い汚い木材になってしまいますので、迅速に乾燥させる必要があります。木目はほとんどまっすぐで、肌目はやや粗です。気乾比重は0.56−0.64で、硬さが中庸な木材といえます。切削などの加工はしやすいです。
■ 用途
主に、家具の材料として使われることが多いです。産地で部品に加工されたものが日本へ輸入されています。熱帯の各地に広く植栽されていますし、また、木が古くなると植えかえる必要があるため、一定量の供給が期待出来るよい材料といえます。
参考(引用):一般財団法人 日本木材総合情報センター